ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

今日は卒業式 ―夜の校舎窓ガラスは壊さないけど

 4年間担任を続けたクラスの卒業式が、今日行われた。

 考えてみれば、これはすごいことかもしれない。そもそも、同じクラスが4年間維持される学校自体が少ないのだ。小学校では余程の小規模校でない限り複数クラスがあり、適宜クラス替えもされる。中高一貫校だって事情は同じだろう。こうなるとライバルは大学だけだが、まあ現実的にはクラス担任制など、とっていないと思う。

 そんなわけで、「同一クラスの担任を続けた者の中では日本一!」グループの一員に、晴れてなれたわけだ。

 とはいえ、感傷というのは、正直あまりない。長渕も海援隊も歌う機会はなかったし。

 ただ思うところは、小さくない。だからこうして、文章を書いている。

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 いろいろな事情から、専門学校の仕事をするようになった。ゲーム屋を本業として守りたかったから、ずっと講師。いつしかフルタイムで学校の仕事をするようになったのだが、身分的には専任講師だ。そして気がついたら、今いる名古屋の学校だけで10年にも及んでいた。

 10年付き合い続けたら? たぶんその先もずっとそうなるよね。…‥そんなわけで自分のとしては大きな決断をして―何しろ「本業」の付け替えだ―「正社員化」をリクエストした。その時条件として学校側から出されたのが「担任を持つこと」だったのだ。

 それから4年。

 担任としてどうだったかというと、学級崩壊はしなかったし、まあどんなダメ人間でも少なくとも反面教師にはなるというのが元々ぼくの信念であるから、失敗ということはないな。その辺を書き始めるとキリがなくなるし、自己弁護の羅列にもなってしまうから、書かない(少なくとも今は)。

 ただ、卒業式を無事迎えたわけだが、思ったことは「自分自身が卒業しなければならない」ということだ。

 とりあえずは4年間籠ってしまった穴蔵から這い出すこと。そんな気持ちを込めて、書いていきたいと思う。