ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

ジブンノオト

中途半端に年末

大晦日になってしまった。 前の記事に番号があることからも解るように、続きを書いている。書きまとまらないまま、気づいたら大晦日になってしまった。 実は、ちょっと前(っても夏休みの頃だけど)から、考えていたことがある。ここまで2年間書き散らかし…

続・何もしないをしたいとき

前回の記事から1週間経った。そこでは「展示パネルの作成」について書いたのだけど、この土日はその出番にあたるイベント当日だった。ようやくこれも終わり、閉会後の会場から家に帰る途中、立ち寄ったカフェでこの文章を書いている。 ゲームの発売というの…

何もしないをしたいとき

この10日間ほど、ひとつの作業に熱中していた。展示用パネルの制作。デザインだけじゃなく、文章や図版の作成も一緒だ。 明けても暮れても…なんて慣用句があるけど、ほんとにそうだったのだ。だいたいぼくは、5時台に目覚める。そしたら、そのまま書斎机に直…

眠るように?(終)

そうこうしてるうちに出勤時間になった。 骨とか歯とか折ったっていうんならともかく、外傷の一つもない状態では休みをとるわけにもいかない。外科的な頭の痛さは簡単には引かなくて、そのままとぼとぼと歩き、出勤した。 今日は、1時限目から授業があった…

眠るように?(4)

頭を打った後、ぼくはソファの上に戻った。でも、そのまま眠るというわけには行かなかった。 何しろ、脳自体は痛くも痒くもないのだ。こうしている間にも、硬膜なりクモ膜なりの下で血管がブチ切れ、じわじわと血の塊が広がっているのかもしれないではないか…

眠るように?(3)

何でもないときでも、妙な予感に囚われることがある。 ある晩、寝入りそうになったとき、ふと「このまま死ぬ」ような気がしてきた。特に理由があったわけじゃない。体は(慢性的な肩の痛さを除けば)快調だったし、公私ともに特段の悩み事を持ってるわけじゃ…

眠るように?(2)

実はその日は最初からソファで寝てたわけじゃない。ベッドで寝ていて、早い時間に目が覚めてしまい、何か飲もうと降りていって、今でつけっぱなしのテレビを見始め、そのままソファに横たわってしまったっていう順番だ。 そもぞも、目覚めたきっかけが夢だっ…

眠るように?(1)

玄関から転落、頭を打った。 早朝なのか深夜なのかなんとも言えないぐらいの時間のことだ。ソファでのうたた寝から覚め、寝室で本寝をしようと立ち上がった後。ぼくは玄関の方に進みはじめた。なぜなら階段が玄関ホールのところにあるから。なので、そこから…

カフェでのつれづれ(終)

カフェは時間を過ごす場所だから、店の居心地の良さというのは重要だ。 昭和喫茶の問題点は、このへんにもある。客の回転を良くしようと思って、居心地の悪さを演出してしまいがちだからだ。ふかふかのソファに低いスツールなんてのじゃ、文章書いたりはでき…

カフェでのつれづれ(2)

でもいちばんの原因は、近くの席に座っている家族らしきグループの存在だったりする。 ぼくの向かいに、キャスおばさんみたいな感じの女性がいて、息子とおぼしき青年相手に話し込んでいる。また、話す姿がキャスおばさんみたいで、女性っていうのは、なんで…

カフェでのつれづれ(1)

ホットコーヒーをグランデで頼んだ。なので、ぼくは長時間居座ることについて、本気だったのだ。だけど、座った席にスタッフが品物を持ってきてくれた頃には、もう腰が浮きかかっている。 まず、どうにも書く気が起きてこなかったこと。 昼過ぎに、ランニン…

止まらない!

今日は一日中、くしゃみが止まらなかった。 鼻に何かが引っかかると、くしゃみが出る。そういう系統のくしゃみだ。チェックしてみると、確かに傷ついているような場所があり、そこが刺激された拍子にくしゃみが出てしまう。 問題は、この刺激が決して終わり…

気分はクリティカル?

「クリティカル」という言葉、ゲーム愛好者なら当然「ヒット」と結びつくだろう。 よく使われるのはRPG。“ズバシュッ!”なんて気持ちいい効果音とともに画面がフラッシュ、同時に「クリティカルヒット!」のメッセージが出現する。通常の数倍のダメージを与…

危ない夢日記(5)

夢日記の話は一応前回で終わったけど、せっかくだからもう少し隣接テーマを続けてみよう。 夢で不思議に思っていたことがある。時間のずれだ。 邯鄲の夢なんて話があるけど、そこまでの大河ドラマじゃないにしても、現実時間と夢の中時間は差が激しい。夢の…

危ない夢日記(4)

夢といえば、江戸川乱歩の揮毫のことを思い出す。サインを求められると、こんな言葉を書き添えたんだそうだ。 「現し世は夢、夜の夢こそ真」 でも、乱歩自身はそんなに夢見がちな作家ではなかったと思う。明るくて論理的な文章を書くし、作品として描いてい…

危ない夢日記(3)

さて、自分自身で封印した夢日記だけど、あるとき、また付けるようになった。「最近」というほど近くはない。まあ大体今年になってすぐぐらいだ。 で、ここからそれを元に「山田版・夢十夜」が始まるのかというと、そういうわけじゃない。というのも、全然お…

危ない夢日記(2)

夢日記を始めたきっかけはもうひとつあった。夏目漱石『夢十夜』の影響だ。 この作品、「こんな夢を見た」という書き出しから始まる、10作の連作になっている。10本足しても短編程度の尺しかないから、連作掌編といったほうがいいかもしれない。物語とか世界…

危ない夢日記

若者だった頃、心理学にはまったことがある。といっても大学の心理学科でやってるようなちゃんとしたのじゃなくて、フロイト=ユング系の(よく言えば)文学的なやつだ。それで始めたのが、夢日記。枕元にノートを置いて、目覚めた直後でまだ記憶の残ってい…

合言葉はアンチ反知(6)

反知性主義とは何か。これが単に知性が嫌いというだけなら住み分けできるから問題ないのだけど、残念ながらそうじゃない。 知性そのものには興味がある。ただ、欲するのは結果だけ。きちんと獲得することに対して消極的で、そういうことにしっかり取り組んで…

合言葉はアンチ反知(5)

昔の下品なおやじは、高等教育が崩壊していた時代の産物だったと思う。例えば第二次大戦期から戦後にかけて、教育システムはほとんど機能しなくなっていたし、復活してからは常にキャパ不足に悩まされていた。そしていったん数だけは何とかなったものの、学…

合言葉はアンチ反知(4)

下品なおやじ問題。まだ検証はできないのだけど、ぼくは反知性主義とかなり深く関わっているのではないかと思っている。 下品な野次といえば、かつて(たぶん10年以上前だ)こんなのがあった。国会のどこかの委員会で、野党議員が質問に立ち、こんなことを論…

合言葉はアンチ反知(3)

他人ごとのように罵ってきたけど、実は反省すべきところもある。下品なおやじがのさばっていた当時、若者や少年はどうしていたのか、ということだ。 70年代、ぼくは子供だった。そして当時の大人は、臆面もなく下品だった。だらしなく酔っ払って駅のベンチに…

合言葉はアンチ反知(2)

下品なおやじについての疑問は、水源部分に及ぶ。あれはどこから供給されてくるのだろうか、ということだ。 時は誰にでも平等に流れる。下品はおやじは下品なじじいになり、やがて下品だった故人へと変わる。だからほっとけば絶滅するはずだ。なのに、いっこ…

合言葉はアンチ反知

下品なおやじというのが、どうにも苦手だ。 相手をするのはもちろん嫌だし、近くにいてその言動を見たり聞いたりするのも嫌だ。今、幸いにしてそういうのを相手にする仕事をしていないから、前者の「嫌」はすでに過去のもの。だけど後者のはそういうわけには…

スイッチがまだ残ってる

愛用していたiPadが起動しなくなった。スリープ状態から目覚めさせようとしても、ログイン画面が瞬間的に出て、すぐ黒い画面に置き換えられてしまうのだ。 「黒い画面」というところがミソ。画面が暗くなるのではない。バックライトは煌々と輝いていて、それ…

いろいろプロローグ

「盆と正月が一緒に来た」というのは、嬉しい悲鳴なんだろうか、それとも本当の悲鳴なんだろうか。 この土日は、とんでもない週末になった。FC2ブログの予約投稿機能が、数日前に書いたのんきなテキストを公開しているその真っ最中、土曜日は引っ越しを、日…

もやもやした朝

夢での経験は、それが別段悪夢でなかったとしても、嫌な感じを伴う。ねっとりとした、まとわりつくような嫌悪感だ。息苦しさといってもいいが、呼吸とは無関係な部分も含め、近くするものの全体が息苦しくなるのだ。後頭部に鉛が仕込まれたような、そんな重…