ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Mr.サマータイム(5)

カレンダーとくれば、もう一つ悩ましいものがある。一週間が7日間であるということだ。 もちろんこれはユダヤ教由来の習慣だ。旧約聖書の神は、6日かけて宇宙を創り、7日目に休んだ。だからユダヤ教社会では、7日に1回の割りで安息日がある。キリスト教とい…

Mr.サマータイム(4)

道具と言えば、カレンダー。 紙に印刷されたカレンダーは、もちろん道具だ。でも、その元となっている暦にしたって、しょせんは人間の作った道具に過ぎない。1日そして1年という刻み自体は天文的理由があるけど、それをどう分割するかは、純粋に人間の都合に…

Mr.サマータイム(3)

サマータイムは欧米で主流だ。明治の開国以来「欧米を真似よ」でやってきたこの国にとって、“欧米で主流”という事実は、ただその事実だけで無視できない要素となる。 実際に採用されたのは、連合軍に占領されていた時期だけ。独立回復と同時にやめてしまった…

Mr.サマータイム(2)

サマータイムっていうシステムがある。 夏の間だけ、国中みんなで時計をいっせいに進めてしまうもの。欧米では一般的で、BSの海外ニュース番組見てると「今日から夏時間です」なんて話題が入ってたりする。 ぼくが最初に聞いたのは、高校生の頃だ。 そのとき…

Mr.サマータイム

夏になってから、異常なめざめ時間に辟易している。4時ぐらいに、目が覚めてしまうのだ。しかたないから二度寝するんだけど、5時台には再度の覚醒をしてしまう。 多くの人がそうであるように、ぼくも朝は苦手だった。その頃、もし早起きできればどんなに人生…

さらばダイナース(3)

クレジットカードに熱中してた割には、持っているカードは多くない。実際には一枚しか入れてないけど、長財布なら全部入らないわけでもない程度だ。でも、それにしてももっと絞りこまないといけないかなと、思ってる。 理由は、セキュリティ。 今の時代、ど…

さらばダイナース(2)

何かを解約するというのは、素直にいくとは限らない。 カードの解約、以前は嫌な思いをすることが多かった。もう4年ぐらい前だけど、セゾンのカードを解約したときは、たいへんだった。電話口ではできず、直接窓口まで行かないとだめ。そこで、ウェブで調べ…

さらばダイナース

2年間、メインで使ってきたダイナースを解約した。 前にも書いたけど、ぼくは(ゴールド以上の)クレジットカードというのは、時計なんかと同じ意味の装飾品だと思っている。カードの機能なんて、本来どれでも同じ。となれば、年会費無料のカードでも変わら…

ヒグラシよりもホラー

あれこれ書いてるうちに、もう8月も下旬になってしまった。いよいよセミの声が、ツクツクボウシに代わってくる。小中学生なら、宿題に向けての最後の号砲ってところだろう。 アニメとかドラマとか、セミの効果音とくれば、ミンミンゼミってことになってる。…

なんだよ、その名前

最近、スポーツ周りのニュースで、気になる名前をみかけた。その名もエリートアカデミー。有望なキッズ〜ジュニア選手を全国から選抜し、全寮制でみっちりと集中的なトレーニングを行って、世界で通用する選手に育て上げるための機関だとか。JOCが運営してい…

本当は敗戦記念日

『7月4日に生まれて』っていう映画がある。日付だけで何のことか解るアメリカ人だけを観客として想定しての命名だろう。たいていの日本人には何のことかわからないけど、オリジナルを尊重して、日本での公開もこのタイトルのままだった。 で、この文章が掲載…

ハードにライトな物語(7)

と、ライトノベルの「希望と不安」を書いてみたけど、ほんとうはそんなに心配しているわけじゃない。むしろどう変わっていくのかが楽しみなくらいだ。 実は、ライトノベル的なものの歴史は、とてつもなく古い。 ぼくたちの年代が少年だった頃、集英社コバル…

ハードにライトな物語(6)

最近はあまり聞かないけど、「ドッグイヤー」なんて言葉がある。IT産業の分野で使われ始めた言葉で、生まれて1年で“おとな”になり、2年目から数年は稼ぐけどやがて衰退期に入り、10年を越したあたりで消滅……なんて業界の標準的なライフサイクルを、犬の人生…

ハードにライトな物語(5)

一方で、不安もある。どうも「収穫の時代」が終わってしまっているのではないかということだ。 直接的には、様式化が感じられるということ。こういうキャラクターがこういう舞台でこういう筋書きの物語を演じる、そしてヒットしたら続編がずっと続けられるよ…

ハードにライトな物語(4)

一回目にも書いたように、今取り組んでいるのはミステリーじゃなくて、ライトノベルだ。過去10年分の『このラノ』ランカー(15位以上)と、ラノベ関連の文学賞の入選作とをリスト化、機会をみては買い足している。今のところ、手元に抑えたのは30冊くらいで…

ハードにライトな物語(3)

「とかれる」には「解かれる」以外に「説かれる」もある。これも含めて「とかれるべき謎」ということを考えると、実はほとんどの小説に共通な仕掛けであるとも言える。メロスは間に合うのか。アントニオは1ポンドの肉を差し出さなければならないのか。坊っ…

ハードにライトな物語(2)

ミステリーという分野は幅が広い。 「刑事事件かそれっぽいことが起き、それを中心にして話が進む」 これさえ抑えておけば、後はお好きなように。歴史や哲学を論じてもいいし、ワインや紅茶のうんちくを傾けたり温泉めぐりをしたりもOKだ。 ただ、そこにはル…

ハードにライトな物語

一夜漬けの癖がある。ふだんそんなに勉強してないくせに、いざ仕事上の必要性が発生すると大慌てで勉強をはじめたりする。 ミステリーを書こうとしていた頃にも、それがあった。勉強のためにたくさんの本を買い込んだのだ。『ブックオフ』が職場のすぐ隣にあ…

都じゃなくてもいいんだけど(4)

走力をどう向上させるか、これが今大きな問題だ。 前に書いたように、自分の走力の低さには自信がある。ラン自体がこれまで続いているのは、ある意味そこを諦めたからだ。 「遅くてもいいじゃーん、別に大会に出るわけじゃないしさぁ~!」 なんて開き直った…

都じゃなくてもいいんだけど(3)

一方、京都の方がいいかもと思うこともある。 京都マラソンになくて東京マラソンにあるもの。それは、仮装ランナー。 京都では、レギュレーションで禁止している。一方東京はというと、まあ実際のところはわかんないんだけど、雑誌で見る限り仮装のオンパレ…

都じゃなくてもいいんだけど(2)

なぜ京都マラソンなのか。 実はどこだっていい。重要なのは時期で、今から練習しても間に合う程度に先にある大会じゃないとだめだ。なにしろこちらは走力の低さにとても自信があるのだ。 申し込みの翌日、ふと気になって調べてみたところ、あの東京マラソン…

都じゃなくてもいいんだけど

2月の京都マラソンにエントリーした。 もちろんマラソンなんて、全く経験がない。というか、競技会スタイルで走るなんてことが、想定外だ。それでもランニングを続けていく中、これもいつかは通らなければならない橋なんじゃないかという気がしてきた。 ダイ…

バッカスの微笑み返し(7)

今のぼくはウィスキー派で、もっぱら高級品(超はつかない)を、ストレートかロックで嗜んでいる。こう書くとすごい上級者のようだけど、実は体質という下部構造に導かれてのことだ。 若いころの不耐性は緩和されたとはいえ、ゼロが1になっただけのことで、…

バッカスの微笑み返し(6)

気が付くと、もう8月だ。ここ数回、酒をテーマにあれこれ書いてる。でも、昔のぼくを知る人が見たら笑うだろう。というのも、元々ぼくは、アンチ酒派だったのだ。 健診で酒量をきかれたら「ゼロ」と答えていた。実際、1年間の総酒量ですら、ビールでジョッキ…

バッカスの微笑がえし(5)

では、カクテルのデザインにとって美とは何か。もちろん視覚的な美というのもあるだろう。名前忘れたけど、比重の違いを利用して作る、七色のカクテルなんてのもあるくらいだ。でもより重要なのは、見えない部分だろう。これが、シリーズの最初で出てきたキ…