ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

学校へ行こうよ!

草野翠に加瀬薫(終)

今の学生はどうなんだろうか。 再入学した大学の方で、同級生の多くが校歌に対して冷淡だった理由、一つ思い当たることがある。というのも、みんな負け組意識を持っていたからだ。 受験組が大半だった頃の日本の大学は、「ほんとは××に入りたかったけど、落…

草野翠に加瀬薫(4)

「母校」という言葉の定義、ぼくにとって、その基準は、校歌を歌いたくなるかどうかってとこだろうか。単にそこを卒業すれば母校ってわけじゃない。 実際こういう記事を書いていると、卒業した高校のことを、思い出したくもないのに思い出す。ここはゴミ溜め…

草野翠に加瀬薫(3)

実のところ、ぼくが校歌を憶えたのは、それを歌いたかったからだ。そしてその理由は簡単。入った大学が大好きだったからだ。 念願かなって入れた「首都圏のメジャー大学」だった。早稲田ではない。でも、早稲田に遠慮する必要もないぐらいのとこではある。そ…

草野翠に加瀬薫(2)

なんであの頃そうだったんだろうか。 まず言えるのが、自分たちの少し前にいたシラケ世代の影響だ。大人たちが決めたものや、前の時代から受け継がれているものを冷ややかに見送り、興奮すべき時には冷めて見せ、冷めるべき時にはやっぱり冷めている、そんな…

草野翠に加瀬薫(1)

ときどきわけもなく歌いたくなる歌がある。大学の校歌だ。「わけもなく」だから、場所だって選ばない。公園をとぼとぼ歩いているときとか、夜の帰宅途中とか、朗らかに口ずさんだりする。車の中でも、よく歌う。ドラレコにも録音されてるわけで、まあ事故と…

デジタル板書はバッチ処理?

授業はライブだ。楽しいことは必要条件だけど、十分条件じゃない。オーディエンス=学生を興奮させなければならない。 例えば、発見の驚き。ゲームデザインについての「そうだったのかーっ!」経験をさせるということ。あるいは、問題自体への気付きとか。「…

やっと終業

3月も半ばの今日、うちの学校もやっと終業になる。 学校業界にとって、元々この時期は、ストーブリーグだ。大学だと、入試の始まる2月初頭からずっと春休みになってしまう。うちの学校でも以前はそれに近いノリがあって、3月なんてのは、次年度への準備をす…

明日はDiGRA

3月7日、仙台でデジタルゲーム学会の年次大会がある。 去年は卒業式とかぶって参加できなかった。ただ、年に一度この時にしか会えない知人というのも少なくなく、二年連続での欠席というのは避けたくて、なんとか都合を合わせて、行くことにした。 飛行機の…

野菜も食べなきゃだめ!

この文章を書いている今、センター試験の初日が終わったところだ。 ぼくが対象年齢だった頃にあったのは、共通一次試験だった。5教科各200点で、1000点満点。これは今のセンター試験でも同じ。ただ、内容と方式は大きく違っている。というのも、共通一次には…

学会へ行こうよ!

DiGRA-Jこと「日本デジタルゲーム学会」という団体があり、ぼくは創設時から会員になっている。ふと思いついてサイトを開いたら、次回の全国大会がアナウンスされていた。 このブログを書き始めたのは2014年の3月。昨年度の大会が行われた時期だ。行けなかっ…

年末、先行取得なのだ

土曜日を迎えた。 今日は(といっても、いつものとおり前日書きだけど)たまたま出勤日だけど、本来は休日だ。そして月曜日、学校は終業になり、祝日を挟んだ水曜日に研修があり、そこから事実上の冬休みになってしまう。 そう、もう残りの営業日が1日しかな…

イベント、無事終了!

ぼくは、「忙しくて忙しくて」のたぐいの愚痴をあまり言わない男だ。なぜなら、実際にそんなに忙しくないから。でもこの2週間ほどは、しょっちゅうその言葉が口からにじみ出てきていた。 その原因だった同人イベント「でじっくフェスタ」が、無事昨日開催で…

ただいま開催中

TwitterやFacebookの登場で大きく変わったのは、文章のリアルタイム性だ。新聞の報道では、どんなにがんばっても4時間ぐらいのタイムラグが生じる。印刷して配送して配達している間に、そのぐらい使ってしまうからだ。それがインターネットでは、ゼロ。とは…

ただ今撮りだめ中

工学院のゲーム/CGコースでは、9月は実習に専念する月で、学生どうしでそれぞれにチームを組んで短期のオリジナルゲーム制作に取り組むことになる。こうなると企画屋であるティーチャーには、ヒュプノシスに魅入られた学生をこちら側に連れ戻す(叩き起こす…

それはお金で買ったわけですよ

およそ教師を職業としている―特に青年層以上の学生が相手の―者で、マイケル・サンデルを知らない者は、いないだろう。ハーバード大で、政治哲学や倫理学を教える教授。でもそんな肩書よりも、NHK『ハーバード白熱教室』の先生といえば、名前でわからない人に…

それでも夏休み

8月が終わった。 小中高校の場合、これは夏休みの終わりを意味する。専門学校はもう少し長い。だけど終盤突入で、気分的にはもう終り感が強いといえる。 教員は学生ほどには休めないけど、社会人一般の中ではだんぜん休みが長い。基本的には土日休みの振り替…

それでもぼくは叫ぶ

「暑いッ!」 なんて言葉にしたって、暑さが和らぐわけじゃない。でも言わずにいられないのは、不思議なものだ。 最近、自転車通勤を休んでる。家をでるのは8時頃だけど、この時間帯だともう日差しがやばいのだ。バス停までは歩いて10分。そこまで行ってしま…

今日は入学式

小学校からはじると4回、人は入学式を迎えることになる。ぼく自身は大学に2回入学し、大学院にも行ったから、その意味で世間の標準の5割増しということになるんだけど、仕事が仕事なのでそんなものではない。そして今日これから、そんな入学式がもう一回加わ…

名前をなくしたオヤジ

田中芳樹さんの「七都市物語」の中で、こんな一節がある。 「彼は“元首のご子息”と呼ばれていた。 呼ぶ側も呼ばれる側も敬称のつもりでいたが、 これほど人を馬鹿にした呼び方もないであろう」 日本では役付きの人を役職で呼ぶという慣習がある。名前を呼ぶ…

今日が本当の店開き

新年度の始まりになる。 大学だと、たいてい4月1日が入学式だ。専門学校はもう少し遅い。入学手続きの締め切りが遅い分、先送りになるわけだ。といってもたかだか一週間程度なんだけど。ともあれ、入学式もない以上、在校生の始業だってまだだ。だから4月1日…

♯クリフェスただいま進行中、なんだけど。

今、この記事が公開されているちょうどその時、ナディアパーク・デザインホールで「中部クリエイティブ業界フェスタ」が開催されている。今年で第3回。主催団体であるGAIRAとあわせ、最初から深く関わってきたイベントだ。 * * * * * * * * 名古屋と…

学会に行こう

このブログを開設した3月10日は、ちょうどデジタルゲーム学会の全国大会の日になっている。場所は函館。公立はこだて未来大学が会場だ。 学会自体への参加は疎遠になってしまっているが、全国大会だけは欠かさず参加してた。今回もなんとかしたかったが、自…

今日は卒業式 ―夜の校舎窓ガラスは壊さないけど

4年間担任を続けたクラスの卒業式が、今日行われた。 考えてみれば、これはすごいことかもしれない。そもそも、同じクラスが4年間維持される学校自体が少ないのだ。小学校では余程の小規模校でない限り複数クラスがあり、適宜クラス替えもされる。中高一貫校…