Kindleの話(4)
Kindleには、商品としての魅力がもう一つある。それは、スケーラブルなことだ。
ぼくが今持っているのはペーパーホワイト。この上にまだ何種類もの端末がある。これが次のウォンツをもたらしてくれる。そしてペーパーホワイト用に買ったブックは、FireHDに移行しても無駄にならないし、メインユースがFireHDに移った場合でもペーパーホワイトは無駄にならない。実際に買わないにしても、とにかく魅力的なのだ。これがソニーなら、種類ごとにブックを買いなおさなければならなくなっただろう。現実にはReader一機種だけだったが、プレステで演じた醜態を見れば、このぐらい想像がつく。
そしてもう一つ。作り手としての魅力である。こうしてブログを書いているが、すぐにでも本にできそうな原稿の蓄積がいくつかある。ただ、出版してくれるような相手は見つからないし、まとまった数売れるものでないといけないというのは内容を考える上でもプレッシャーで、どうにも乗り越えられそうにない。だが、Kindleから出す分には大丈夫。すべて自己負担で進めていける。
ともあれ、読み手としても書き手としても、普及しないことには話にならない。私的エバンジェリストには今回はなるつもりはないが、とにかく元年のままで在り続けることに、どうにもならない歯がゆさを感じているのだ。