ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

グロム注意!

 大型免許をとってから最初に買ったバイクは、結局125だった。

 ホンダ・グロム。ぼくにとって3台目となるホンダ車だ。昨年の夏過ぎに購入した。

 こういう排気量のバイクを買うときの不安は、何よりも「性能」だろう。

 バイクは存在そのものが道楽だから、性能はとりわけ重要になる。ただ、原付二種レベルだと、もっと切実な問題だ。すなわち、知りたいのはこれなのだ。

「交通の流れに乗れるのか」

 前まで乗っていたヤマハのスクーターは100ccというどうにも半端な(これを『きりがいい』と思ったら、バイクをよくしらない証拠!)排気量だったが、性能的にはあと一歩が足りなかった。最高速はQJキロで、これも長い下りの終わりの方でしか出ない。平地だとやっぱりHJキロ程度までだ。東京ならこのぐらい出れば十分だが、ここは名古屋。幹線道路を避けて走るか、あるいは度胸試しを続けるかということになってしまう。

 そんなわけだから、せめて試乗して速度を確認してからにしたかったのだが、いつも試乗車を置いてる近くのホンダウィングにはいつまで経っても出てこない。別の店で見つけ、日をあらためて出かけてみたら、すでに売れた後。そしてこの店で驚愕の事実を聞いた。ホンダが用意していた台数が圧倒的に不足で、注文しても年内納車は困難だという。あわててネットで検索し、なんとか購入できたのだが、交通の流れに乗る前に、購入の流れから弾き出されるところだった。

 で、そのぼくの懸念はどうだったのかというと、余裕でだいじょうぶだった。

 さすがにスーパーカブ直系のエンジン、よく粘り、よく回る。NJキロぐらいまでは一気に上るから、通常の道では心配ない。そしてそこから先も、QJキロぐらいまでは特にもたつくこともなく順調に加速してくれる。さすがにその上というのは長い下りのみでの領域だし、4速しかないからレッドゾーンにも入ってきてしまうので、常用はできないが。

 ただ、そういう数値的なものよりも、そこに至るまでのエンジンの感覚がとても気持ちいい。「苦もなく上がる」はよくある表現だけど、そうではない。ある程度苦しそうだったりする。ただ、心配するほどではない。なんとも言えず「頑張ってる」感があるのだ。