ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

忽然と


 WiMax最大の弱点は、消えることだ。
 iPadの契約が終わったときを機に、ポケットWiFiを始めた。ソフトバンクに払っていた金額よりかなり安く済む。それでいてパソコンでも使えるし、Kindleとかその他の端末にも使えるから、かなりお得だ。愛好してたノマドスタイルにもばっちり。「なんでもっと早く使わなかったんだろう」なんて思ったりもした。
 ところが思わぬところに弱点があった。忽然と消え去ってしまうのだ。
 休日、予定がある時間までショッピングセンターのカフェで文章書きでもしようかと思った。さあ出発だとなったとき、あるべきはずのところにルーターがない。そして探しても見つからない。
 何度もしてきた体験だが、今回は手強い。朝食の前後、あることをこの目で確認しているのに、昼前の外出の時点で、どこにもないのだ。バスの時間が近づく中、大急ぎで探したが見つからなかった。やむなく1本(といっても30分だ)見送って、今度は家中もれなく探すことにした。3LDKのさほど広くもない自宅を、論理的に可能なすべての場所についてくまなく探して行った。なのに見つからない。3巡目は、論理的にありえない場所も含めチェックした。だがやはり見つからないままだ。
 こうなると、密室殺人の現場に居合わせたような気持ちがしてくる。紛失というよりはむしろ粉失。コナになって消えたとしか思えないのだ。



 「消える」問題は、小さな道具なら共通だろう。
 愛用品のひとつにメタルの折りたたみ靴べらというのがあって、これもまたよく消える。だから機会があるごとに買い足していて、現在は都合4つ。さすがにこれがひとつも見つからないということはなく(あえてきちんとおいとかないとこがミソなのだ!)、姑息的ながら抜本的でもある解決策だった。でも、通信端末で同じことはできない。
 同じ問題は携帯でもおきる。だけど、携帯の場合「電話をかける」という奥の手がある。iPhoneだと徹底してて、macからクラウド経由で「今どこにあるか」を探せるし、マナーモードにしていても呼び出し音を鳴らさせることができる。ふつうの携帯でも、すくなくともバイブぐらいはセットしてるから、とりあえずかけてやれば、どこかでブルブル振動音がなるだろう。
 だけどWiMaxにはそれがない。
 そういう機能つけてくれればいいのに。UQの製品開発の責任者って、じぶんとこの製品つかったことないのかな? いや、そんなマヌケなことをしないってだけか。
 ふと思ったけど、盗聴器発見用の装置、あれが使えるかもしれない。でも、道具としては殺伐さがネック。どうせ電波受信してるんだから、パソコンの方にそういう機能実装するわけには行かないのかな。