ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

本棚を待ちわびて(11)

 えらく長い話になってしまった。ほんとうは、収集つかなくなっている自分の部屋へのぼやきに過ぎなかったんだけど、ついでにあれこれと書いてしまった。ただ、最初からここまで広げる気がなかったのかというと、わざわざ「電子ブックの夜明け」カテゴリーで書き始めているわけで、まあ確信犯と言われても言い訳できないですね。

 結論的なことをいうと、世の中全体として、紙の本を前提にした出版システムは萎んでいくと思う。その一方で電子書籍が出てきて、それは置き換わるというよりは、新聞に対するラジオ、映画に対するテレビ、それらと同じような別メディアであることが本質だ。そして、そのように認められたときに、やっと本当の元年を迎えるのだろう。なのに、紙の本で既得権を持っている連中が、自分たちの利益確保を前提にあれこれプランを描き、それをあの手この手で押し付けてこようとするから始末が悪い。ぼくとしては、そんな中でも腐ることなく、きちんと仕事をしていきたい。一時期は規格を作る側に回ることを指向していたけど、さすがにここまで広げると無理。既存の出版界とは全く関係がないという自分自身の特徴、これは従来の出版システム下では致命的な弱点だったのだけど、これを長所にするような活動につなげていきたいと思っている。

 さて、ニトリで発注したスライド書棚の納品は、この文章を書いている時点で、まだ1週間先だ。今溢れかえっているものを収め終わった時点で、少しの空きができる見込み。もちろん、量的にはすぐに埋まってしまう程度だ。でも、物理的に「空きスペース」として存在していることは大きく、新しい本を買うにあたっての考慮事項となる。これは、紙の本の制約であるのと同時にメリットとも言えるだろう。

 ただ、本棚を置くべき場所は、現在本が山積みになっている。あたりまえだけど、これをこの週のうちに動かさなければならない。

 とりあえずは、肉体的な仕事に帰結するわけだ。