ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

「ツン読」なんて誤解されそう

 本は「とりあえず買っておく」派だ。だから買ったからといってすぐに読むとは限らない。

 元々あったこの傾向が、ブックオフに出入りするようになって強まってしまった。ブックオフ以前において、本とは高価なもので、吟味に吟味を重ねた末に買うようなところがあった。だけど、リユース品は、もっと気軽に買ってしまう。

 また、そうしなければならない事情もある。吟味している間に誰かに買われてしまうおそれがあるからだ。「一昨日買ったのがまだ読み始めだし」なんてためらいは、しょせんは天動説。地球の方が回っている以上、他人を出し抜くためには努力をしないといけない。

 そういうのを防ぐための小技もある。上下巻の場合に、上巻だけを買うとかね。だけど、常に有効なわけじゃない。以前、ヴァレリー全集を見つけたとき、いちばん重要と思われる「テスト氏」の巻だけ買っておいたんだけど、次に行ったら他の巻ももう歯抜け状態になってしまっていた。とにかく見つけたとき=出会ったときが勝負。

 加えて、Amazonの存在もある。本屋のは、立ち読みして「手元に置きたいッ!」と思って買うから、店を出た瞬間からもう読書モードに入る。家に帰る頃までには、とりあえず第1章ぐらいは終わっていたりするわけだ。

 でもAmazonで買うと、ここに2・3日タイムラグが入ってしまう。

  ①本屋→②物欲→③帰宅後注文→④翌々日に不在通知→⑤その翌日受取り

 この③は本屋からすればけしからん話だろうね。でもポイントつくし、本って重いし。ちなみに実際にはAmazonじゃなくて、BOOXを使ってるけどね。

 ともあれ、③と④の間に頭が冷めてしまう。読みたい気持ちはクーリングオフされるけど、注文はそうじゃないんで、箱から出した本がそのまま開かれることなく本棚に直行、そしてそのまま忘れ去っちゃったりしちゃうわけだ。

 電子書籍の時代はどうなんだろうか。

 今のところ、一冊単位で売りきりだ。でもいずれ「1ページ読み進めるごとに1円」なんてビジネスモデルになるのかもしれない。そうなると、本の書き方にも革命はおよんでくるんだね。