ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

ソトメシ十番勝負(7)

 春から、中京競馬場の近くに住んでいる。ギャンブルは嗜まないのだけど、ちょくちょく競馬場に行く。馬が走っているのは美しいし、写真の題材としてもなかなかいい。中央競馬だから、建物とかも綺麗だしね。中にいるギャンブラーたちは、まあアレなんだが。でも、家族連れとかも多くて、そんなに悪く無いと思う。

 だけど、あえて馬が走らない、場外馬券だけの日に行くこともある。散歩ってことなんだけど、実は目当ては、買い食いだ。

 ここには、フードコートがある。ここもまた、「毎日が縁日」空間なのだ(中央競馬だから、毎日はやらないが)。ちょっとお腹に入れておきたい程度の屋台フードが、あれこれと売られている。

 ぼくのおめあては、どて煮だ。

 どて煮、あるいは略して「どて」というんだけど、名古屋のそれを表現するためには、わざわざ「名古屋のどて」と言わなきゃいけないと思う。広島あたりの同名の料理とは全然違っている。赤味噌で煮込んだ鍋物で、とにかく味が濃い。見た目も、知らない人ならたぶんビーフシチューだって思うだろう。具は、もつ煮と同じものが基本。でも、それ限定ってわけじゃない。ぼくの確認したところでは、扱っている店は競馬場内に3つ。もつ煮系のオーソドックスな店もあれば、豚バラ肉を煮込んでる店もある。

 改装前は、「イカ焼き」というのがあった。焼いたイカじゃなくて、イカが入っている粉物だ。たこ焼きのイカ版かっていうとこれも違ってて、平たい(お好み焼きにたとえたいけど、あんな厚みはない)。本来、大阪の屋台フードらしくて、名古屋では他に売っている場所がなかった。改装時に総入れ替えが行われたのか、今はもうない。その代わり、吉野家やKFCなど、メジャーなチェーン店が入っている。

 博打打ちの食欲を満たすためなら、それでもいいのかもしれないけどね。