ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

選挙に向けて思うこと(4)

 まあ、実際には「一票の格差」問題もあるので、なかなか技術的に難しいだろう。ただ、技術的なプロブレムなんてのは、優秀なエンジニアにとっては「時間の問題」にすぎないとも言える。

 また、別に自民党だけを対象にしているわけでもない。例には上げたけど、実際には民主党にだっていくつもの政策グループがあるし、昔の日本社会党にも派閥が存在した(その中には共産党以上に強烈な共産原理主義者集団もあり、こういう連中と大企業労働組合をバックにした連中が妥協的に組んでいた)から、大規模化した政党ならどこでも同じかもしれない。この制度は、形の上ではミニ政党も政党内グループも等しく扱うことになる。どちらかだけを優遇するわけじゃないから、フェアだ。

 あと、喫緊の課題といえる、女性参画。これにも、大選挙区制なら、問題なく対応することができる。

 現実の政治運動として行われているフェミニズムには同意できないけど、話のスタート地点である次の命題―

  ①「男性と女性は平等でなければならない」

  ②「しかし、実際には女性は不利な扱いを受けている」

  ③「だから、平等な機会を与えなければならない」

 ―については、その通りだと思うのだ。②の具体例として彼女らが挙げてくる“事実”と、③において主張されるアファーマティブ・アクション(=優遇することで、これまで差別されてきた分を埋め合わせる)には賛同できないものの、ね。

 具体的には、各党に、男性候補と同人数の女性候補を出馬させることを義務付けてもいいと思う。でも小選挙区制でそれをやられると、男だけ選挙区と女だけ選挙区ということになり、実にいびつな制度となる(それこそ差別だよね!)。こういうのを解決する策としては、やはり大選挙区制がいちばんいいだろう。