ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

選挙に向けて思うこと(7)

 議員報酬という点でも、ぼくは主張したいことがある。

 職業でやる以上、報酬をもらう必要がある。国会議員の場合、年額1,800万ほどなんだということを、池上さんの記事で読んだ。上場企業の役員報酬の平均が、2000万円台だとか。仕事の希少さ&なりづらさと身分の不安定さを考えると、議員のはかなり低い水準といえる。

 なのに、なぜか「目も眩むほどの高額」と思っている人が多い。先日も新聞の投書に「破格すぎる議員の待遇」なんて見出しの投書があった。まあ、給与以外の優遇(調査費が別途支給されていることとか)についてあれこれ書き連ねてあるのだけど、いいたいことはひとつだ。

  「なんであんたそんなに貰えるわけ?

   あたしだって、そのぐらい欲しいわよ!」

 投書欄は、たった6人分の枠しかない。新聞社はどう選んでるんだろうか。自社の主張に合致する(あるいは都合のいい)ものをチョイスしているのだと思っていたけど、ここまで馬鹿な投書を推薦したのでは、逆に「晒し」なんではないかと思ってしまう。あるいは、そういう例を上げていくことで、自分たち(新聞社の平均年収は軽く1千万オーバー)に批判が向けられるのをかわそうってことなんだろうか。

 ともあれ、一介のサラリーマンが、自分の給料と比較するというのは、悪いんだけど「夜郎自大」の現代版じゃないかな。収入と仕事の困難さは、比例しているべきだ。「困難さ」であって「汗をかく」ではない。

 ただ、そういう点を離れても、根本的に考え違いがあると思うのだ。一言で言えば、リターンはリスクの代償ということ。議員には、落選するというリスクがある。そして選挙戦にかける費用もそのままリスクになってしまう。これらを負担しつつ、あえて困難な仕事をしているのが議員だ。そんなに羨ましいのなら―ボロい商売だと思っているのなら―自分がなればいい。25歳以上で日本国籍持っているのなら、誰でも立候補することができるのだから。