ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

ピケティ買っちゃいました

 トマ・ピケティ『21世紀の資本』を買った。

 本を買う動機というのは、いろいろだ。純粋に「読みたい」というのもあるし、それを読んだことによって得られる知識とかが目当ての場合もある。

 今回のはどうだろうか。義務感? それとも所有欲? 流行に煽られて?

 この本が話題になったのは、たぶん半年ぐらい前からだ。

 どんな本なのか。一言で言えば、「科学的な市場万能主義批判」ということになる。市場万能主義のテーゼに反し、「市場社会を放置しておくと、現実には経済格差は広がる一方だ」ということを、膨大な統計データに対して精緻な分析を施して証明している……とか。本格的な経済学の専門書なのに、ヨーロッパでは飛ぶように売れているという。

 そんなこと言われたら、無視するわけには行かないよね。

 話題になりだした当時はまだなかった邦訳が、ようやく登場した。で、さっそくAmazonで購入したわけだ。

 実物を手にしてみると、やはり容赦ない存在感だ。はたして読みきれるのかどうか、自身が持てない。

 でかくて分厚くて、しかも文字が細かい。装丁がまた取り澄ました感じ。みすず書房らしい造本なんだけど、それがまた嫌な思い出―みすずの本なんて、最後まで読みきれた方が稀なのだ―を呼び覚ましてくれちまう。

 ちなみにAmazonではベストセラー1位に入っている。元々買うつもりだったサイト『boox』では、すでに品切れだった。すごい勢いで売れてるんだろうね。そして、実物を手にとってのけぞっている人も、きっといっぱいいるはずだ。