ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

長島ランニングレポート(終)

 長島とくれば、温泉だ。今回、走り終わったところにある、長島スポーツランドのクアハウスを利用した。ここは、ドライブインに温泉と小さなゴルフ場が併設されている、カオティックな施設。クアハウスって言うけど、実際にはちょっと小さめのスーパー銭湯ってところだ。クーポン使って700円。天然温泉掛け流しってことだけど、ちょっと高いかな。ただ、タオルがレンタルされる(代金は込み)点は、少しでも荷物を減らしたいランナーとしてはありがたい。

 通常「長島温泉」というと、ここからもう少し南に下ったところになる。そっちは格段にでかい。巨大な日帰り温泉「湯あみの島」、ディズニーリゾートに次ぐ国内第二の遊園地「ナガシマスパーランド」、そして東海地方最大級のアウトレット「ジャズドリーム長島」。オフィシャルホテルも敷地内に3軒だ。

 この温泉、元々は天然ガスをめあてに掘削してたんだそうだ。

  「やった、当てたぞ―ッ!」

  「ちょっと待て、こいつはガスじゃない…」

  「なんてこった、温泉じゃないかぁ―ッ!」

 その関係者の落胆たるや、相当なものだっただろう。でも開き直って温泉リゾートを始めてしまった。結果的に言えば、こちらのほうがだんぜん良かったのだ。ガス田なんて、発展性がない。雇用を産まないし、環境は荒れる。そして、周辺の人々から愛されることもない。

 もっとも、単に温泉旅館を建ててよしとしなかった、そのビジネスセンスは素晴らしい。今でこそ先述のような施設だけど、昭和期の長島は、日帰り温泉に遊園地と演歌のショーをセットにした、みうらじゅん的なカオスを感じる組み合わせで成り立っていた。

 このいきさつ、MBAケーススタディに使えそうなほどだ。そして日本で経営コンサルタントやるために必要なのはアメリカ仕込みの理論じゃなくて、こういう仕事を成し遂げられる泥臭さだろう。

 今回は半分で終わってしまったけど、いつかまた来て一周走りきりたいって思う。その時は、入る温泉も「湯あみの島」の方にしよう。自分への、ご褒美としてね。


 というわけで、長島ランのレポートでした……って走る話ほんの少ししか書いてないか。一応ひとつだけ、ランナーへの注意点をあげると、トイレかな。途中、コンビニ、ひとつもないよ。長島駅改札内側にあるトイレが、当分の間、自由に使える最終トイレだ。今回、うっかり外に出てから準備運動を始めてしまい、催してきてとても困った。快く貸してくれた長島総合自動車学校の皆様、この場を借りてお礼させていただきます。