ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

今では後悔してないけどね(1)

 先日、小説の挿絵を描いた。それで、落ち込んでしまった。

 ライトノベルの同人誌みたいなものを作っている。いわゆるサークル活動としてだ。書くのは学生で、教員であるぼく自身のポジションは、編集人兼発行人ってとこになる。

 ライトノベルとくれば、イラストは必須。ただここで結構苦労する。うまく数が揃わないのだ。なんとかグラフィック科の学生を確保しても、小説ができるのが本の締め切りのぎりぎりだったりすると、もう間に合わなくなってしまう。いくらなんでも「明日までにやっといてよ」とはいかないからね)。それに、グラフィック科の学生も、それぞれに自分の課題を抱えているので、事前に頼んでおいても、必ずしもやってもらえるとは限らない。

 いろんな理由から、結局、今回どうしても絵が必要数揃わなかった。それで、自分で描いてみたのだ。

 描いていて、久しぶりの陶酔感みたいなものを感じた。

  「ああ、この感じだよ、これこれ!」

 でも、その後がいけなかった。すっかりネガティブな気持ちになってしまったのだ。酔いが冷めると体の冷え込みがきつくなるように、なまじ陶酔感を得てしまったからこそ、自己嫌悪みたいな負のエネルギーが抑えられなくなってしまったんだろうか。