ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

だいじょうぶかな、FC2(3)

 早い者勝ちというのは、いちばん公平なやり方かもしれない。

 朝日新聞社のアドレスは、www.asahi.com。これは、同社が「日本」なんて枠を超越した汎人類主義に立つ会社だから……なんてわけじゃなく、単にco.jpを他社に先にとられてしまったからに他ならない。出し抜いたのは、大阪にある朝日放送。テレ朝の系列テレビ局で、朝日新聞社が資本参加もしているんだけど、そのへん仁義ないわけだ。

 もしここで横車押したりすると、ぼくはそういうところへの印象を非常に悪くする。

 かつて、www.goo.co.jpってサイトがあった。一方、NTT-Xはその名も「goo」というポータルサイトを運営していて、こっちのURLは「www.goo.ne.jp」だった。だけどあるとき、ポータルgooを運営していたNTT-Xが「www.goo.co.jp」の使用権を主張しだした。

 でも、図々しくないか? gooってサービスネーム自体、Googleと紛らわしい。それに名古屋人にとっては、Gooと来たら中古車情報誌だし。

 実は、co.jpの方、間違えて行ったことがある。女子高生向けのポータルサイトのように見えるページで、まあ『チョベリグ』の“グー”なんだろう(歴史用語だね、既に)。ただ、NTT-Xから訴えられた時点では、エロサイトになっていたようだ。

 結局これって「アダルトサイトだから日陰にいろ!」って論理だろう。アダルト分野の、インターネット普及への貢献度はさておいても、発想として横暴だ。「良いものは悪いものに優先する」って思想は、「何が良くて何が悪いのか」を決めなければ実体化しない。だから、この前提を受け入れるということは、誰かが「良い/悪い」を決める権限を持つことを認めたことになってしまうのだ。