ゲームは究極の科学なり

フルタイムの教員モードに入っている企画系ゲーム屋があれこれ綴ります

ゲームほど素敵な仕事はないッ!(3)

 この仕事に求められる要素は何か。

 ぼくは2つの立場で説いている。提案者、そして管理者だ。

 ゲームデザイナーは、ゲームを構想する。つまりは「面白い」を考えると言うことだ。沈黙したままで考えていても仕方がない。人に話さなくちゃいけない。だから考案者ではなく提案者なのだ。

 では管理者とは何か。

 現実問題として、ゲームが作られるためには直接創作だけをする人間ばかりではうまくいかない。もちろん、気心の知れた連中なら、ちょうどロックバンドがスタジオの中でごそごそやってるうちに曲を作ってしまうのと同じように、ゲームを作り上げることもできるかもしれない。だけど、現実のゲームプロジェクトはロックバンドよりは人数が多い。どっちかって言うとオーケストラだ。作曲家がいてさらに指揮者もいないと音楽は奏でられないのだ。

 実際にはロックバンド並みの少人数でもうまくいかないことが多い。定番商品が消失した現代のゲーム界では、共有する基盤がどんどん小さくなってきてしまったし、異質なバックボーンを背負った人間が組んで仕事することも多い(プレイヤーとしての経験すら皆無に近いクリエイターが参加したりする)。だから、こういう時に一仕事する人間が必要だ。これが管理者と言うことになる。

 さて、(今のところ)FC2のフレームに完全に依存している本ブログ、過去の記事にアクセスすることが必ずしもやりやすい仕様とはなっていないのだけど、この辺の話は実は既出だったりする。ちょうど1年前、10回ぐらいとって書いているのだ。

 さすがに1年では事情も変わっていないので、「志望者はどうすればいいのか」は、そっちを読んでもらうことにしよう。